見てます?NHK朝の連続ドラマ「ちりとてちん」。
朝ドラはあまり見ないほうで、「ちりとてちん」も最初から見ていたわけではなかったんです。
だってNHKの朝ドラって、結局主人公の女の人が、なんだかんだの紆余曲折があって、最後には好きな男の人と自分の幸せを掴む!みたいな展開が多かったじゃないですか(ん、そうなの?)。
見始めたのは、同じように朝ドラを見なかった母が「なんだかねぇ、面白いのよ」と、なぜか悔しそうに、しかもわたしに勧めたいわけでもなく、あさってのほうを見ながら言ったのが引っかかって引っかかって。
それで、そろ~っと見始めたんですが、すべるかすべらないかの微妙なコント仕立て?に、「ふふふ」という笑いがじんわりとやってくる。
で、やっぱり連ドラというだけあって、小さな展開でも次の朝が待てないほど、その続きが気になるんですね。話の妙というのをグッと掴んでくる。
で、「ちりとてちん」です。
見始めたのは、10週目で(現在17週目)、主人公の女の子が落語の初高座が決まって…というのもので、詳しくは公式HPhttp://www3.nhk.or.jp/asadora/index.htmlを見てねってことで、まぁ「ちりとてちん」ならではのドタバタがあるわけなんですが、11週目、12週目と見るうち、薄い紙を重ねるように、こころのなかに厚みをもって生まれてくる、“なにか”が現れてくるんです。
それは、見る人によってそれぞれに違う、同じ感想が持てない、とても個人的な“なにか”。
ああ、それで母は、あんなに悔しそうだったのかと。
流してしまえば流せる「朝ドラ」に、グッと人生を引き戻される。しかも向こうはそんなに大上段に構えていない。それどころか、ドラマは見ている人に媚びずに、そのなかの話を確実に、きちんと進めている。話しかけられもしない。なのに、どうしても見てしまう。寄ってしまう。そして、入ってしまう。
11週目の、初高座に失敗した喜代美を、母親の糸子が抱きしめるシーンが、ものすごくよかった。「おかあちゃんのせいや!」が、いろんなボタンを押して、ただただ優しい糸子に、喜代美と泣いた。
12週目の、戻ってきた草々に、「なんでお前は遠慮する。水くさいやないか!」と裸足で駆け寄った草若に、泣けた。
今週は、明日の土曜日で17週を終えるわけですが(1週間に「ひともんちゃく」という展開が基本)、もうね、最近のドラマにはない、とてもドキドキする至極の恋愛ドラマでした。
松重豊さんのリーゼントと、和久井映見さんのデコッパチに、キュゥ~ンとなります
明日、土曜日は衛星第2で午前9:30~11:00、1週間分の再放送があるそうですから、ぜひぜひ。
途中からでも、ぜんぜん、見れるドラマですから安心してご覧くださいって、NHKの回しもの?
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