きのうね、3つ年下のご夫婦のところに取材に行きまして。
小学生と幼稚園の、元気な男の子2人のお子さんがいらっしゃるご家族だったんですけど。
おとながいっぱい来てね、カメラもふつうと違ってね、でもってみんなふつうと違うしね。
テンションが上がっちゃったんですよね。
外観を撮ってるときに小学生のほうの男の子が、外から写んないと思うけど
ちょうどリビングのカーテンに巻きついて遊ぶ、っていうのをやりだして。
うん、うん、やるよね。なんかぐるぐる体に巻きつけて、ぱぁーってやるの。
そしたらお父さん、いきなりぎゃんっ!って怒り出して。
「みんなが仕事しよるに、お前がそんなことしよったら迷惑やろうが!なし、それがわからん!」
もうね、かわいそうなの。犬が床にひれ伏して床と同化しちゃうパターン。
いままですっごく楽しかったのにね。もう立ち上がれないぐらい凹んじゃうよね。
泣きたいけど泣いたらいけないっていうのがわかるから、もう床になるしかないよね。
休みの日に伺ったのはこっちで、外観なんて撮ってるのわかんないし
しかも8歳だしね。こちとらもう軽々40オーバーなわけだしね。
でもお父さんは、そのとき叱んないといけないタイミングだったんだよね。
きっと遊園地とかでも同じように周りが見えなくなってテンション上がっちゃって叱られる、
っていうパターンを繰り返してるんだろうな。
家族になるって、そういうことの繰り返しなんだろうな。
周りから見たら、もうちょっと余裕があってもいいかな、って思うんだけど
そんなことは他人が言うことで、本人たちは家族になる真っ最中なんだから
むしろ聞こえてなくて正解なんだけど。
家族になるってさ、けっきょくは野ざらしの、個人の感情のぶつけ合いなんだよね。
(なにいってんだい、って気を悪くしたらごめん)
どっちが先に生まれたかで、
けっきょくにんげんどうしがまいにち暮らしてるんだから
ぎゃんぎゃん噛みあっていいと思うよ。
ただ、やっぱし先に生まれたものとしては、先に折れてあげようね。
先に受け止めてあげようね。
機嫌はすぐに直そう。家庭は明るいほうがいいぞ。
あんましにも長く床になってたもんだから
「床になってるねー」って話しかけたら
(もうちょっと悲しみに浸っていたかったのに)ってパッて立って
お母さんのエプロンの後ろに駆け込んでいきましたとさ。
そういうとき、ちょっと家族がうらやましくなります。
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